注力する技術領域
モーションコントロール
精密減速機関連技術
世界中で走っている自動車。その一台一台がつくられる製造ラインで、産業用ロボットの力強く、俊敏な動きを支えるのが、精密減速機です。ナブテスコは約30年にわたり、精密減速機のスペシャリストとして市場をリードし、技術革新に取り組んできました。小さな動力を大きな力に変え、精緻な動きを実現するテクノロジー。ナブテスコの精密減速機は、高精度・高剛性を保ちつつ、コンパクトかつ軽量であることから、産業用ロボットのみならず、さまざまな分野で活用されています。
油圧機器関連技術
時に過酷な環境下で遂行されるインフラ整備や資源採掘。荒野の砂漠でも、急峻地の鉱山やジャングルでも、海洋パイプラインの建設でも、ミッションを確実に果たすには、現場でのパワフルで精度の高い建設機械が不可欠です。ナブテスコは、パワーショベルを動かす走行ユニット、各種アクチュエータを制御するコントロールバルブを中心に、小さなユニットで大きなパワーを生み出す油圧技術で、建設機械の高性能化に貢献。油圧技術のリーディングカンパニーとして新技術にも挑み、世界中の建設現場を支えます。
鉄道車両用機器関連技術
日本が世界に誇る高速鉄道システム、新幹線。時速300km超の走行を制御する技術には、絶対の安全と信頼が要求されます。ナブテスコは新幹線の基幹部品であるブレーキ・ドアの開発とともに、高速鉄道輸送の安全技術への貢献を追求。その高水準の技術は、在来線車両や新交通システムなどにも幅広く採用されています。近年の鉄道輸送は高速化だけでなく、広い客室、エコ対応も重視される中で、機器や装置の小型・軽量化にも注力しています。安全により速く、より快適に。ナブテスコは、進化する鉄道輸送の未来へ、技術でつないでいます。
福祉機器関連技術
超高齢社会を迎え、福祉分野の発展が期待される日本。特に求められているのは、移動をサポートする機器の進歩です。ナブテスコは、産業用機器の分野で磨いてきた高度な技術を応用し、マイコン制御式の義足膝継手、電動アシスト型の介助用車いす、抑速機構付きの歩行車など、安全で快適な移動をお手伝いする機器を開発しています。だれもが自分らしく生きられる社会へ。“All for your life, All for your smile, All for your style” の理念のもと、技術を通じて貢献しています。
舶用機器関連技術
多くの物資や人をのせて、世界を航海する大型船。安全航行はもちろん、省人化や低燃費化、環境負荷の低減など、大型船の輸送を最適なものにするには、さまざまな取り組みが求められます。ナブテスコが担うのは、主に中大型船舶に搭載される主推進機遠隔制御装置とその周辺のシステムエンジニアリング。船の心臓部であるディーゼルエンジンの制御システムについては、機械式はもとより、今後主流となる電子制御式にもいち早く対応するなど、環境対応を積極的に推進。培った技術力とグローバルかつ充実したアフターサービスにより、船舶の安全で最適な航行を見守ります。
商用車用機器関連技術
公共交通を担うバスや、物流を支えるトラック。便利な暮らしとビジネスに欠かすことのできないこれらの商用車は、安全性能はもちろんのこと、都市環境、自然環境に配慮しながら、やさしく走る技術も重要になっています。ナブテスコは、商用車用ブレーキシステムの国内トップメーカーとして培ってきたノウハウと、そのものづくり技術で、安全性と環境性に優れたエアブレーキ製品、乗用車用油圧クラッチ製品などを開発。安心で快適な車社会を支えています。
航空機器関連技術
日々、世界中の空を飛び交う航空機。グローバル化が進む中で、民間航空機の世界市場は、今後も拡大が続くと予想されます。ナブテスコは、主要航空機メーカーへ機体コントロールの中核となる操縦系統システムや各種装備品を提供するとともに、アフターサービスとしての部品供給も担っています。国内外での豊富な経験と培ってきた油圧技術、高品質な生産技術を活かし、空の旅の安全・安心と、快適な乗り心地を支えています。
包装機関連技術
現在、さまざまな食品や洗剤、化学薬品などは袋詰めされ、レトルト製品、詰替用製品として、日本人の生活に深く浸透しています。それはこれらの製品が、軽量で使いやすく、高い安全衛生面を備えているからに他なりません。ナブテスコは、充填包装に必要となる自動計量機、包装機、包装関連システム機器、包装プラントの製造を長年手掛け、国内はもとより海外でも暮らしの中の便利な製品づくりを支えています。
システム開発、センサー、IoT、AI、CAE(Computer Aided Engineering) 技術
ナブテスコは、モーションコントロールをキーワードに、コンポーネント技術とシステム技術を統合し、高精度な制御装置、駆動装置等の開発に取り組んでいます。先端企業である顧客との信頼関係をベースに、高度な顧客ニーズを感知し既存技術を深耕しながら、コンポーネント販売からソリューション提供事業への転換を図っており、メカトロ化・システム化製品など新商品・新事業の創出を追求しています。独自開発した各種センサーからの計測データの分析と診断結果をもとにアクチュエータを制御することで、お客様のシステムは、より安全・安心なシステムへと生まれ変わります。これらを実現するために、アクチュエータ評価、構造解析、数値解析、シミュレーションなどの技術をはじめ、機械学習における様々なアルゴリズムを使っての検証を行っています。
開発・生産技術
アディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)
研究開発における試作を画期的に変える、アディティブマニュファクチャリング(積層造形)を行う、3Dプリンタ技術。ナブテスコの3Dプリンティング技術・研究開発センターには、グループ会社CMETが得意とする金属製3Dプリンタと樹脂製3Dプリンタ(ステレオリソグラフィ)が設置されています。ものづくりを牽引する革新的な生産技術として、3Dプリンタを活用しています。また、アディティブ・マニュファクチャリング用の新素材の開発にも力を入れています。
表面処理技術
表面処理・熱処理技術は、さまざまな産業機械の省エネ・長寿命化に貢献しています。ナブテスコR&Dセンターは、この分野の最先端技術をいち早く開発・試験しています。研究所で検証し、その結果を社内に公開するとともに、ナブテスコの製造部門と連携して製品や部品に応用しています。