2023年8月9日 スイス・チューリッヒ – Nabtesco Technology Ventures (NTV) は、テキスタイル業界向けソフトウェアを組み込んだロボットソリューションを提供するsewts(ソーツ)社に出資いたしました。この700万ユーロの資金調達ラウンドには、弊社をはじめ、新たな投資家であるConstantia New Business、Equity Pitcher Ventures、Emerald Technology Venturesが加わり、さらに既存投資家であるBayern Kapital、APEX Ventures、HTGFも追加投資を行いました。

ドイツ、ミュンヘンに拠点を置くsewts社は、様々なテキスタイル業界向け画像認識アプリケーションを開発し、AIと組み合わせることで、予測不能な状態でオブジェクトを認識し、これまでロボットには出来なかった、細かく、精密な作業を実行することに成功しました。

sewts社のロボットシステム「VELUM(ヴェルム)」は、クリーニング工場において、これまで自動化ができず、人間でしか作業出来なかった、洗濯後のタオルやバスマットを1枚1枚取り出し、きちんと広げて折り畳み機に投入することができます。

sewts社は2019年設立。2022年に「VELUM」の開発に成功し、業務用ランドリー業界における深刻化する労働力不足に貢献する企業です。業務用ランドリー業界およびリネンサプライ業界の世界的な市場規模は1,000億ドル以上、年間成長率は約3.2%でありながら、これまでロボット技術の活用が行われておらず、sewts社のような新興企業が進出できる余地が残されていました。

今後、「VELUM」の効率と能力を向上させ、不良品検出や複数の「VELUM」ユニットを協業させることで、テキスタイル業界の様々なニーズに対応させる予定です。

将来的には、eコマースにおける返品処理の自動化(リバース・ロジスティクス)や縫製工程など、テキスタイル産業全般にわたる幅広い活用を目指しています。

今回のNTVのsewts社への出資は、ナブテスコの戦略的目標の推進に貢献するものであり、sewts社のテキスタイル分野などの変形可能な素材(オブジェクト)を把握し、扱うことが出来る独自の技術要素(AI+ソフトウェア)とコラボレーションすることで、日本の社会経済的課題への取り組みに貢献することができます。

 

 

sewtsについて

sewtsはオートメーションの限界にチャレンジし、ロボット工学の新たな応用分野を創出しています。人間と同様の知覚とつかむスキルをロボットに搭載することで、変形可能な素材の自動ハンドリングを可能にします。これまで人間でしか出来なかった複雑な手仕事による作業を、高度なロボットを活用して自動化を実現することです。詳細については https://www.sewts.com/ をご覧ください。

 

お問い合わせ

sewts
Alexander Bley
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Nabtesco Technology Ventures [email protected]