Frank Balas

エメラルド・テクノロジー・ベンチャーズ
エネルギー・産業用IoT・運輸部門スペシャリスト
フランク・バラス  

ナブテスコは、どのようなスタートアップを求めていますか?

ナブテスコはとても多角的な会社で、さまざまな事業部を持っています。新素材から人工知能まで、また製造方法であったり、アクチュエータなどの製品であったりします。ナブテスコは幅広い技術に興味を持っていますので、スタートアップにはぜひ積極的にアプローチしていただきたいです。

最も有望だと思われる分野は何だと思いますか?

コーティング、ビジョンシステムや人工知能のビジネスユニット、3Dプリンティングにとても興味があります。特に3Dプリンティング用の機械や材料は大きな関心を寄せている分野です。また、油圧アクチュエーターは、材料や新しいタイプのギアシステム、製造方法の両方の面で有望だと思います。

ナブテスコの技術とスタッフに対する印象は?

製造とエンジニアリングの専門性の高さを痛感しました。知識豊富な人たちが多く、「ナブテスコはどこに向かっていくのか」、「どうすればより良い製品を開発できるのか」、「どうすればより良い製品が作れるのか」、「どうすればナブテスコが競争力を維持できるのか」ということにとても興味を持っています。特に航空機部品の製造技術には感心しました。ナブテスコの競争力を高めるために、より良い製品をよりコストが安く、効率の良い製品を製造するために、新しい技術を見つけることに専念している人たちがたくさんいます。

“産業技術の分野では、スタートアップが単独で成功することは難しい。大企業のサポートが必要なのです。”

スタートアップにとって、ナブテスコと提携する魅力とは?

私たちが行っている一つが、スタートアップと大企業との関係づくりのお手伝いです。産業技術の分野ではスタートアップが単独で成功することは難しく、大企業の支援が必要です。ナブテスコのような会社は、技術的なノウハウを持っているので、スタートアップが開発した技術を生産できます。実際に製品を作る際の製造能力も極めて高く、マーケティングや販売網も持っています。例えば、ボーイング社のような企業に売り込むのは、スタートアップにとってはとても難しいことですが、ナブテスコと協業すればそこに参入する方法があるのです。ナブテスコには素晴らしい技術がたくさんあるので、製品の幅を広げる可能性も大いにあると思います。

宇宙産業にはどのようなチャンスがあると思いますか?

ここ数年、宇宙産業はものすごい勢いで動いています。SpaceXはもちろんですが、ISS(国際宇宙ステーション)にも多くの可能性があります。宇宙はかなりエキサイティングな分野で、いまでは10万ドルで人工衛星を打ち上げることができ、もはや1億ドルも必要ありません。衛星の製造そのものから通信技術、宇宙情報に基づいたサービスまで開発しているスタートアップがたくさん出てきています。ですから、成長分野であることは間違いありません。

 

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