2022年9月8日 Nabtesco Technology Ventures L.P. (General Partner:練馬 洋、以下「NTV」)は、風力タービン等のセンサー技術のスタートアップeologixへの投資を実施しました。スイスのクリーンテック・ベンチャーキャピタルのパイオニア、Emerald Technology Ventures(以下「Emerald」)が6百万ユーロの投資をまとめました。今次ラウンドには、Phoenix Contact Innovation Ventures、およびOrlen Venturesも参加しています。

今次投資は、風力発電分野での製品開発の加速と人員強化、さらに国際市場への進出を促進し、特に米国や日本を含むアジアへの販売に貢献します。同日、ナブテスコとeologixは、事業提携に係る覚書を締結しました。

写真: © eologix sensor technology gmbh

オーストリアのeologixが製造するスマートセンサーは、風力発電タービンを円滑、安定的に稼働させ、効率よく維持するのに有効です。一方、ナブテスコは、風力発電用ヨー旋回ピッチ駆動装置などの故障防止を監視するシステムを開発・製造しています。eologixのスマートセンサーは、創設以来、すでに700基以上の風力発電タービンに設置されており、ヨーロッパで高い信頼性を得ています。また、ナブテスコには、風力発電関連の部品、システムの開発と製造に関する数十年に渡る経験があります。

風力タービンのOEMメーカーにとっても、eologixとナブテスコの協業から生まれる、センサーやシステムにより、わずかな温度変化や氷結などが感知できるようになり、それによってタービンの非稼働時間の減少と、発電力向上につながります。その結果、タービンの発電効率を向上し、時間単位の発電量を増大させます。さらに、修理や維持管理も容易となります。

風力エネルギーは、グローバルな気候変動に対する取り組みの中心的存在になろうとしています。全世界での陸上・洋上風力発電市場は、2030年には、2021年の800GWから2倍以上の1900GWになると予想されています。しかも、そのうちの多くは寒冷地で、過酷な環境での操業となるため、ナブテスコとeologixの提供する優れた監視技術が必要とされるでしょう。

写真: © eologix sensor technology gmbh

eologixについて

2014年に創業したeologix sensor technologyは、風力タービン監視のための後付け可能なスマートセンサーを製造しています。既に700基の風力タービンへの取り付け実績に裏付けされたeologixのセンサーは、氷結を感知し、温度を測定し、風力タービンのピッチ角を監視することで、非稼働時間を最低限に抑え、優れた発電効率を実現しています。

 

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